こんにちは。
グラフィックアーティスト/デザイナーのxhi-_qhi(旧式)Art Lab.です。
今回ワタシが制作した"INDEPENDENCE STYLEY TYPE"に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
このサイトでは、ワタシが何を意図してこのフォントを作ったのか、またどのような創作を想定しているのかなどを記録するためにコメントを残します。
少しだけお付き合いいただけると嬉しいです。
見た目はデザインの印象を定める最初の要素です。
このフォントを創作したとき、ワタシは新しいものを生み出す苦悩に悩みました。
目新しいフォントは星の数ほど存在します。
その中で輝く新しい発見をする必要がありました。
新しい発見を得るためには、過去の遺物を観察する必要があると考えました。
そこで、自分自身の芸術感、感性などのルーツをたどることにしました。
その結果、発見したものはロシア・アバンギャルドなどの対角線上のダイナミックな表現方法や、モダニズムの中でも、スイス・スタイルのグリッドシステムに沿って描く正確さなどの無機的なデザインでした。
さらに、文字という表現媒体のルーツをたどると、元は四大文明文字などの意味のわかるシルエットでした。
シンプルかつ独創的なフォントにはミームに感染したわかりやすいシルエットと、誰にも理解されない斬新な独創性が必要なことが分かりました。
そうした発見を糧に、ワタシのデザインに必要な独創性は機械的情緒と無機的シルエットであるということが分かりました。
さて、今回わたしがこのフォントに閉じ込めた要素は、グリッドシステムに沿った幾何学造形です。
GRID & GEOMETRICALとわたしは呼んでいます。
いくつかのパーツに分かれた、明らかに文字造形のシルエットが特徴です。
ここまで、ワタシはこのフォントの見た目の部分に触れてきました。
ここからは、このフォントの想定した用途や、意図に触れていこうかなとおもいます。
まず、今回フォントを作り始めた理由は、通っている専門学校の先生から日本タイポグラフィー年鑑への出展を進めていただいたところにあります。
制作中、修正の段階でよく言われたことが、用途の想定と、意図、コンセプトをしっかりと見据えたほうが良いということです。
最初の段階では、個人製作のポスターやロゴなどに応用できる構成要素の一部程度にしか考えていませんでしたが、
ひとつの作品としてポートフォリオクラスのモノになるのであればこだわりを持って制作してみようかなと思いました。
このフォントで想定した用途は、ファンタジー系統の作品とTECH系統の作品にバランスよく採用できるオールラウンダーなフォントという位置付けです。
文明文字のようなエッセンスを取り入れつつ、機械的に直線的にまとめる、そういう作品をワタシは意図しました。
ワタシ自身SFや、CYBER PUNKなどの未来的デザインがとても好みなので、それに寄った作品を想像したのですが、用途を想定するうちに、古典的な用法を以ってバランスの良い形に落とし込んでみたらおもしろいかもしれないなと考えるようになりました。
当初の想定が未来的フォントなのでもちろん未来的創作物にも似合いますが、
積み木のような造形や、シルエットで意味を捉える仕組みなので、ファンタジー的創作物にも活用できると思います。
コンセプトは、
For Creaters More Stylish.
すべてのクリエイターをよりスタイリッシュに彩るフォントになればいいなと思います。
ぜひダウンロードして、お試しください。